2026年2月19日 更新

【確定申告】申告するとトクする?医療費控除のやり方完全ガイド|準備から明細書・e-Tax入力まで

税金も物価も上がり、お財布の中身は減る一方。ならば、少しでも返して貰える税金は返して貰いましょう!

年が明けて2月になると確定申告シーズンが始まりますよね。年間に医療費が多くかかった人などは、確定申告によって税金が戻ってくる可能性があることを知っていますか?「医療費控除」という制度があることは知っていても、医療費の支払い履歴をとっていない場合や面倒臭くて何もしない方が多いのではないでしょうか。

そこで今回はこのシーズンに知りたい「医療費控除」について詳しくご紹介します!

医療費控除でできること・できないこと

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年が明けて2月が近づくと、保育園や学校の書類に追われつつ「確定申告…今年こそやらなきゃ…」って、私も毎年そわそわします。特に子どもって、熱を出すときはまとめて出しますよね。小児科、薬局、耳鼻科…気づいたらレシートと領収書が封筒パンパン、なんてことも。

医療費控除は、そんな「1年の医療費、けっこう払ったかも…」というご家庭が、確定申告で税金の負担を軽くできる制度です。ただし「何でもOK」ではないので、まずはこの章で“できること・できないこと”をスッキリ整理しておきましょう。
区分 医療費控除で
できること(OK)
医療費控除で
できないこと(NG)
制度の効果 所得控除として所得税(多くの場合、翌年の住民税にも)影響し、税負担が軽くなることがあります。 医療費の支払いがあっても、必ずお金が戻る(還付される)とは限りません。
手続き 年末調整ではなく、確定申告で申告します(会社員でも申告できます)。 年末調整だけで完結させることはできません。
対象支出 基本的に「治療のため」の支出が中心です(診療、治療、処方薬など)。 基本的に「予防」「美容」「健康増進」が目的の支出は対象になりにくいです。
家族の分 本人だけでなく、一定の条件を満たす家族分を合算して申告できます。 生計が別の親族分(たとえば独立して暮らす社会人の子など)を、何でも合算できるわけではありません。
差し引き 保険金などで補てんされた分をのぞいた「実質的に自己負担した分」が対象になります。 保険金等で補てんされた分まで二重に控除することはできません。
他制度 医療費控除か、セルフメディケーション税制のどちらかを選んで申告します。 同じ年に、医療費控除とセルフメディケーション税制を同時に使うことはできません。
ここから先は、制度の「しくみ」と「家族分をまとめる考え方」を、もう少しだけ丁寧に見ていきましょう!

医療費控除の基本と還付の仕組み

医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費について、一定の要件を満たすと所得控除を受けられる制度です。国税庁の案内は国税庁「医療費控除」が一次情報として確認しやすいです。

ポイントは、医療費控除が「給付」ではなく、税金の計算上、所得から差し引ける(=課税される所得が減る)仕組みだということです。

その結果として起きるのが、いわゆる「還付(かんぷ)」です。

● 会社員・パートの方
毎月の給与から源泉徴収(天引き)されている所得税が、医療費控除を反映した“本来の税額”より多かった場合、差額が戻ることがあります。

● 自営業・フリーランスの方
納める所得税が減る(または納めすぎがあれば戻る)形になることがあります。

「医療費控除って、10万円以上じゃないと意味ないんでしょ?」という声もよく聞きますが、原則として“一定額(一般的に10万円、または所得に応じた基準額)を超えた部分”が対象になります。細かい計算式や上限は後の章でしっかり解説しますね。

ここではまず、医療費控除が「支払った医療費が戻る制度」ではなく、税金の負担を軽くする制度くらいに認識しておけばOKです◎

私も最初の年は「申請したら半分くらいは戻るかな!?」と勘違いしていました。実際はそうではないのですが、それでも家計的には助かることが多いので、知っているだけで差がつきます。

対象者(本人・配偶者・親族)と合算の考え方

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医療費控除の大きな特徴は、自分の分だけでなく、家族の分もまとめて申告できるところです。

対象になるのは、納税者本人のほか、原則として「生計を一にする」配偶者やその他の親族のために支払った医療費です。「生計を一にする」はざっくり言うと、同じ家計で生活しているイメージです(同居が基本ですが、状況によっては別居でも該当することがあります)。
対象者 合算の可否 判断のポイント
自分(申告する人) はい その年に支払った本人の医療費が対象です。
配偶者 はい
(条件あり)
生計を一にしている(同じ家計で暮らしている)ことが基本です。
子ども
(未成年・学生など)
はい
(条件あり)
同居、または仕送りで生活しているなど、家計が一体なら対象になりやすいです。
親
(同居・仕送り中等)
はい
(条件あり)
同居、または仕送り等で生活を支えていて、生計が同じといえるかがポイントです。
きょうだい・祖父母等 状況による 同じ家計で生活しているか(生活費を負担しているか)で判断します。
別居して独立した
社会人の子
ケースによる 生活が独立している場合は「生計を一にする」に当たりにくく、合算が難しいことがあります。
ペット
(犬・猫など)
いいえ 法律上の「親族」には含まれないため、医療費控除の対象にはなりません。
そしてもう1つ大事なのが、「誰が申告するか」です。医療費控除は、一般的に医療費を支払った人(納税者)が、控除を受ける形になります。

共働きのご家庭だと、同じ病院代でも「パパのクレジットカードで払った」「ママの口座から引き落ちた」など支払い方が混ざりがちですよね。ここはあとで明細書を作るときに困りやすいポイントなので、まずは領収書や決済の名義・支払い方法を確認するクセをつけておくと安心です。

また、家族分を合算できるからこそ、実務では「どちらが申告した方がトク?」が気になりがちです。一般論としては、所得税は税率が所得によって変わるため、同じ控除額でも、申告する人の所得状況によって“減る税額”が変わることがあります。

結論から言うと、「年収が多い(所得税率が高い)人」が申告した方が、戻ってくる金額は多くなります。

ただし、この判断には「実際に誰が支払った医療費か」「補てん(保険金など)は誰に入ったか」なども関係してきます。ここは次の章以降で、ミスしない形に落としていきますね。

最後に「できないこと」をもう一度だけ。医療費控除は便利ですが、何でも合算できるわけではありません。

✖治療と関係が薄い支出(予防・美容など)は対象になりにくいです。
✖保険金などで補てんされた分は、そのまま控除できません(実質の自己負担が対象です)。
✖同じ年にセルフメディケーション税制と両方は使えません。


「うちは対象になりそう?」の目安がついたら、次は申告前にやること(家族分の医療費をまとめる、補てん金額を整理するなど)に進みましょう。ここを押さえるだけで、確定申告のストレスがぐっと減りますよ!

申告前に確認するチェックリスト

まずは、「だれの」「いつの」「何の」医療費を「いくら支払ったか」を、1年分まとめます。医療費控除は“受診した日”ではなく“支払った日”が基準なので、年をまたいだ支払いがあるご家庭は特にここが重要です。

☑ 集めるもの:領収書・レシート・記録(交通費も忘れずに)

医療費控除は、本人だけでなく、生計を一にする家族(配偶者・子ども・親など)の分も合算できるケースがあります。子育て中のご家庭だと、子どもの小児科・耳鼻科・歯科・薬局がバラバラになりやすいので、「家族ごと」か「医療機関ごと」か、まとめ方を先に決めておくと迷いません。

医療費の「領収書」や「レシート」は、明細書を作る材料になります。提出は不要でも、後から確認できるように保管が必要になるため、まずは散らばった紙を一か所に集めましょう。
集めたいもの例 チェックポイント
医療機関の領収書
病院、クリニック、歯科、整骨院(治療目的)など
● 日付・氏名・金額が正しく記載されているか確認します。
● 再発行できないケースが多いので、紛失に注意しましょう。
調剤薬局の領収書
処方箋で受け取った薬代
● 病院と薬局で会計が分かれるため、セットで残っているか確認します。
● 意外と漏れやすいので、お薬手帳と一緒に保管するのがおすすめです。
市販薬のレシート
治療目的で購入した風邪薬など
● 「治療目的」と説明できる範囲をメモしておくと安心です。
● レシートに「セルフメディケーション税制対象」の印(★など)があるかチェックしましょう。

☑ 補てん金額(保険金・高額療養費・出産育児一時金等)を整理する

医療費控除で意外と多いミスが、「医療費を合計したのに、補てん金額(戻ってきたお金)を引き忘れる」パターンです。家計的にはありがたいのに、申告上はしっかり整理が必要なんですよね。

ここでいう補てん金額は、ざっくり言うと医療費の支払いに対して“後から埋め合わせとして入ってくるお金”です。該当がある場合は、医療費の合計から差し引くことになります。
<補てん金額になりやすいものリスト>※まずは有無だけチェック!
補てん金額の例 どこから入る/分かる 手元で確認したいもの
健康保険の
高額療養費
加入している健康保険
(協会けんぽ・健保組合・国保など)
● 支給決定通知書(ハガキ等)
● 振込通知
● 通帳の入金履歴
民間の医療保険・
生命保険の給付金
契約している保険会社 ● 給付金支払通知書
● 保険会社のマイページ明細
● 通帳の入金履歴
出産育児一時金
(直接支払制度を含む)
健康保険 または 医療機関 ● 出産費用の明細書
● 医療機関の領収書
● 健康保険からの案内
自治体からの医療費助成
(払い戻しがあるタイプ)
お住まいの市区町村 ● 支給決定通知書
● 振込通知
● 通帳の入金履歴
補てん金額は、医療費の総額から一律で引くというより、「その医療費に対して補てんされた分」を引くイメージで整理すると混乱しにくいです。特に、入院・出産・手術などまとまった金額が動いた年は、あとから見返して分かるようにしておくのがおすすめです。

(例)「2026/6 入院費 120,000円 → 給付金 50,000円(○○生命)」のようにセットでメモ
(例)「出産費用 520,000円 → 出産育児一時金 500,000円(直接支払)」のように明細に残す


私はこの“セットメモ”をやらずに、通帳の入金だけ見て「これ何のお金だっけ…?」となり、結局、通知書をひっくり返す羽目になってしまいました。。ちょっと面倒かもしれませんが、最初の5分でメモを残しておくと、本当にあとがラクです!

ただ、次のパターンは特に見落としやすいので注意しておきましょう。

●入金が翌月以降になっている(支払った年と入金のタイミングがずれることがあります)
●家族名義の口座に入っている(ママの口座ではなく、パパの口座に入っていた等)
●「直接支払制度」などで自分の口座に入金されない(出産育児一時金など)

☑ 医療費通知の有無を確認する

医療費通知(医療費のお知らせ)は、健康保険から届く「その年に受診した医療費の記録」です。届いていると、明細書作成の負担を減らせる場合があります。

ただし、医療費通知は「すべての医療費が完璧に載る」とは限りません。なのでこの章では、“あるかないか”と“使える範囲”を確認するところまでをチェックリストとして押さえます。医療費通知を明細書にどう使うかの詳しい書き方は、後でご紹介しますね。
<どこで手に入る?>※代表的なパターン
加入している保険の例 医療費通知の届き方 いま確認したいこと
会社の健康保険
(健康保険組合など)
● 紙で郵送 または
● 加入者専用サイトからダウンロード
● 対象期間が1年分(1月〜12月)そろっているか確認しましょう。
※11月・12月分が載っていない場合は領収書が必要です。
協会けんぽ ● 会社経由で紙が届く
(任意継続の場合は自宅へ郵送)
● 家族分(被扶養者分)もまとめて記載されているか確認しましょう。
※通常、世帯単位でまとめて発行されます。
国民健康保険 ● 自治体から自宅へ郵送 ● 発送時期は自治体により異なります。
● 届いていない場合、再発行や発行の有無を役所に確認できるか調べておきましょう。

最後にもう一度、超シンプルにチェックしておきましょう♪

☑ 家族分の医療費(領収書・レシート・交通費メモ)を1年分集めた
☑ 補てん金額(保険金・高額療養費・出産育児一時金など)を洗い出した
☑ 医療費通知(医療費のお知らせ)があるか確認し、使える範囲を把握した
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